#26 苦手なリーディング、実はステップがあった!

リーディングの種類

私たちは、そもそも本をあまり読まなくなりました。
気づけば書店は街から姿を消し、毎日スマホやタブレットばかり見ています。
そのような中で、英語のリーディング力をどうやって上げていけばいいのでしょうか?

私はリーディングは本当にいろいろ試してきました。
英語の記事が載っている日本の雑誌、英語の児童書は絵本からヤングアダルトまで、英字新聞はジャパンタイムズからニューヨークタイムズまで、英語の雑誌はファッション誌からビジネス誌まで、英語の漫画は日本のものからアメコミまで、英語の小説や実用書はジャンルを問わず幅広く。

「そんなに読んだの?!すごい!」と言われてしまいそうですが、お恥ずかしながらそんなに読めてません。
何も知らなかったので、焦ってやみくもに集めただけです。だから長年勉強してもまだ今のレベルにいます(笑)。
でも、これだけ集めたり、模索したりしたからこそ、わかったこともあるんです。

リーディング力を上げるのに、問題集をやる以外には、ただ英語でとにかく読むということをしてしまいがちですが、リーディングには種類があります。

  • 精読目的リーディング
  • 多読目的リーディング

この2つはどちらも欠かせません。どちらも必要で、混ぜない方が良いです。

学校教育の良いところは、この精読目的のリーディングの授業があるところです。
私は、学生時代はつまらなく感じることもありましたが、今考えますと、一定の速度で読み進められるし、皆の解釈もわかるし、教材の良さや内容も深く理解できるし、何より先生がいますし、良いことだらけです。
学費を払って適当にやり過ごしていたのがもったいなかったなとつくづく思います。

リーディング学習ステップ

リーディングの種類を踏まえたところで、その前段階として英語の構成要素の理解があります。
それをしっかりやった上でリーディングを始める必要があります。

  1. 品詞分解と構造分解をマスター
  2. 精読目的のリーディング
  3. 多読目的のリーディング

2がだいぶ慣れてきたと思ったら3に取り掛かり、2と3は教材の難易度を少しずつ上げながら並行して進めていくのが良いです。

1. 品詞分解と構造分解

まず、基礎学習のうちの品詞分解(名詞・形容詞などだけでなく、レイヤー分けして名詞句、句動詞なども)と構造分解(文の構成要素をSVOC等で分ける)ができるようになってから、リーディングに取り掛かった方が良いです。

2. 精読目的リーディング

ここではポイントだけご紹介します。

  • 訳文や解説がついた教材が良い
  • 高校の教科書や、その内容に和訳や解説をつけた学習用の教材でも十分
  • 文法書&電子辞書は必須、AIの過信は禁物
  • すべて学び終えた後に、もう一度通して読むのがおすすめ

3. 多読目的リーディング

こちらも、ポイントをざっくりご紹介するにとどめます。

  • 学習者向けの本があり、レベルによって選べる
  • 元が日本語の本がおすすめ
  • 熱意やレベルによっては、英語圏の好きな有名人の情報も良い
  • できるだけ意味を調べない
  • 習慣付けが鍵

それぞれのステップの詳細なやり方に関しては、かなり長くなりますので、今後の記事で説明します。

ステップ1と2には、机の上でしっかりやらないといけません。
それぞれの学習者にもよりますが、結構複雑な内容なので、できれば質問できる人がいたほうが良いです。

ここをしっかり超えることで、試験勉強として問題集のリーディングをやらなくても、普段からそれなりに楽しく英語を読んで、たまに試験を受ければリーディングのスコアがとても高いということになります。
これこそが、有機的な学習だと私は考えます。

紙の本が一部の愛好者のものになっている今、大事なのは、SNSやネットニュースを見るように、毎日少しでも英語を読む習慣を持つことだと思います。
まずは、英語の要素や構造をきちんと理解し、その上で正しく読めるようになる。それから読むことを習慣化する。
リーディングの問題集をたくさん解くことでリーディング力を上げるということが、語学学習としてしっくりこない人には、有機的なこのやり方が非常にオススメです。

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